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音楽が持つカタルシス効果

モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ ニ長調K.448」や「モーツァルト効果」、「グレゴリオ聖歌」のように完成された「曲」、もしくはそうした曲を束ねる集合体としての「作曲家」や「曲集」に焦点を当てた研究だけではなく、「音楽」というものを構成する要素それぞれに焦点を当て、それが心身に与える影響を数値化する研究も今日積極的に行われています。

例えば先に述べた「音楽を聴くという行為が短時間の内にストレスホルモンのコルチゾールの数値を減少させる」ことを科学的に証明することに成功したケルシュ博士は、同じく国立ベルリン自由大学のリーラ・タリフ博士(Liila Taruffi)と共同で2004年に『音楽の逆説』(The Paradox of Music-Evoked Sadness: An Online Survey)という論文を発表し、世界各地に住んでいる772名(女性495名、男性277名)を対象にオンライン調査を行ったところ、悲しい音楽によって気持ちが慰められて安心したり、ネガティブな感情が和らいだりする効果があることが分かった、という「音楽」が持つ逆説的な治癒力を報告しています。

これは「調性(短調・長調)」や「メロディー」(旋律)、「テンポ」といった、所謂音楽を構成する要素に重点を置いた実験であると言えます。

ケルシュ博士たちがこの調査で得た結果は、古代ギリシア時代の哲学者アリストテレスが音楽の中に見ていた「カタルシス」の作用が存在することを、2400年近い時を超えて科学的に裏付けることになりました。

この調査により、数多くの観点と手法を用いて音楽の「治癒的効果」を観測することができることを、国立ベルリン自由大学の研究チームは証明したと言えます。

そしてケルシュ博士たちが行ったこの2004年の実験の延長線上に、2006年から2007年にかけて行われた「主観的で抽象的な素材の影響を科学的に再現性のある明確な方法で実証することに成功した理想的でモデルケース的な実験」が位置することは、特筆に値します。


カタルシス効果が期待できる音楽の例:

N.K.Medtner, "Canzona serenata" / Tomona Miyazaki (Piano) / Moscow - Russia